
ヴィオラ・ダ・ガンバ2台で奏でる夕べは、たっぷりと謳うシェンクに繊細で深い抒情の最晩年のキューネルの作品を軸に、ときに競い合いときに溶け合い、味わい深い音空間の広がりを届けてくれます。ガンバを愛好するバロック時代の音楽家たちも、この組み合わせの魅力に惹かれ、独特な感興が漂う楽曲を残してくれました。今回は、田中孝子さんと加藤久志さんの同郷名手のお二人の演奏でガンバ・デュオの魅力を奥行き豊かに再現してくれます。また、フランス様式に惹かれつつ、ドイツが育んだ香りを伝えるようなフィッシャーのチェンバロ・ソロ組曲の匂い立つような抒情もお楽しみに。
J.シェンク 「ライン川のニンフ」op.8より ソナタ第4番 イ長調
A.キューネル 「14のソナタ、パルティータ」より ガンバ2本のためのソナタ第3番 ト短調
C.シャフラート 2台のヴィオラ・ダ・ガンバのためのデュエット ニ短調
J.シェンク 「ライン川のニンフ」op.8より ソナタ第3番 二長調
J.K.F.フィッシャー 「音楽のパルナスス」より 組曲「エラート」 (チェンバロ・ソロ)
A.キューネル 「14のソナタ、パルティータ」より ガンバ2本のためのソナタ第2番 ホ短調