これまで、アンサンブルで西欧の音楽紀行やトリオ・シークレインで鶴見に登場頂いていた高橋明日香さん。登場5年目を機に、持ち前のしなやかな感性で愉しむリコーダーの新シリーズをスタートします。「Serendipity~偶然な出会いや新しい発見がもたらす幸運」をテーマに、毎回新しい楽器との出会いから生まれる音楽の新鮮な愉しみをお届けします。時代も「古楽」を軸に、楽器の音色や感興の赴く先、近現代にも羽を広げるシームレスな新趣向でお愉しみ頂きます。記念すべき第一回は、ギターとの出会い・・・ギター独奏も交え、フォーレ、マリオ・カステル=ヌオーヴォも登場するリコーダーの魅力の広がりにご期待下さい。益田正洋さんによるバッハ無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番のギター独奏も登場する充実のラインナップでお届けします。
〜 ボローニャからローマへ、拡がるバロック音楽の息吹 ~
17世紀後半、イタリア北部ボローニャで花開いた器楽の芸術は、やがてローマへと舞台を移し、枢機卿ピエトロ・オットボーニのもと「アッカデミア・デル・アルカディア」の文化的土壌に育まれながら、豊かな音の結晶を生み出しました。
このコンサートでは、ボローニャの「アッカデミア・フィラルモニカ」に集った音楽家たち——トレッリ、コレッリ、ボーニらの系譜をたどりつつ、彼らが築いた音楽がやがてヨーロッパ各地へと伝播していく、その“源流”の時代を、ヴァイオリン、チェロ、チェンバロ、3台の楽器で描き出します。
知られざる名匠たちの作品に息づく、バロック音楽の「若き力とその広がり」をともに旅しましょう。