
デビュー50周年を迎えた大御所、19世紀ギターの原善伸が、「1828年パリで製作されたラコートのギターで、1828年パリで出版されたソル作品を弾く」演奏会を優れた音響の鶴見の音楽ホールで開催。来年1月発売の自身の新CD「フェルナンド・ソル:ギターのための幻想曲」のプレ販売も兼ね、1828年パリに滞在していたソルの楽器と作品を携え、1828年ソルの音楽実像の再現に迫るプログラム!造形深い経歴が滲みでるような原善伸の思いを綴る香り高い演奏会、どうぞご期待下さい。
<本公演に寄せて> 原 善伸
1828年のパリでルネ・ラコートによって製作された19世紀ギターにガット弦(羊腸弦)を張り、同年出版されたソルの作品を彼が推奨した爪を使わない指頭奏法で演奏します。当時ソルが逗留していたホテルはラコートの工房から徒歩で15分ほどのところにあり、ソルが教則本で高い評価を与えたラコートとは頻繁な交流があったと思われます。また今回演奏する第7幻想曲Op.30は、ソル自身が演奏会で弾いたと考えられています。7月革命前夜でもあり、レ・ミゼラブルの舞台ともなった当時のパリで、果たしてどんなギターの調べが響いていたのでしょうか。